趣 旨
全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という基本理念の下、「産業界での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安 全活動の定着を図ること」を目的に、一度も中断することなく続けられ、今年で 94 回 目を迎える。
この間、事業場では、労使が協調して労働災害防止対策が展開されてきた。この努力により労働災害は長期的には減少しており、令和2年の労働災害による死亡者数は3年連続で過去最少となる見込みである。
一方、休業4日以上の労働災害による死傷者数は、高齢者の労働災害、転倒災害や 「動作の反動・無理な動作」による労働災害が年々増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症の罹患による労働災害の増加により、平成14年以降で最多となる見込みである。
このような状況において労働災害を減少させるためには、働く高齢者の増加等の就業構造の変化や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う社会情勢の変化等に対応し、将来を見据えた持続可能な安全管理を継続して実施していく必要がある。これにより、すべての働く方が安心して安全に働くことのできる職場の実現を目指すことを決意して、令和3年度全国安全週間は、以下のスローガンの下で取り組む。
「 持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場 」
Sustainable Safety management 厚生労働省もSDGsを意識していますね。
実施事項
全国安全週間及び準備期間中に次の事項を実施する。実施にあたっては、マスク着用、手指消毒、いわゆる「3つの密」を避けるようにする等、新型コロナウイルス感染症に対する基本的な感染防止対策を徹底することはもとより、各自治体等の要請等に従う。
- (1)安全広報資料等の作成、配布を行う。
- (2)様々な広報媒体を通じて広報を行う。
- (3)安全パトロール等を実施する。
- (4)安全講習会、事業者間で意見交換・好事例の情報交換を行うワークショップ等を 開催する。
- (5)安全衛生に係る表彰を行う。
- (6)「国民安全の日」(7月1日)の行事に協力する。
- (7)事業場の実施事項について指導援助する。
- (8)その他「全国安全週間」にふさわしい行事等を行う。
現場における実施事項
全国安全週間及び準備期間中に実施する事項
- (1)安全大会等での経営トップによる安全への所信表明を通じた関係者の意思の統一 及び安全意識の高揚。
- (2)安全パトロールによる職場の総点検の実施。
- (3)安全旗の掲揚、標語の掲示、講演会等の開催、安全関係資料の配布等の他、ホームページ等を通じた自社の安全活動等の社会への発信。
- (4)労働者の家族への職場の安全に関する文書の送付、職場見学等の実施による家族の協力の呼びかけ。
- (5)緊急時の措置に係る必要な訓練の実施。
- (6)「安全の日」の設定のほか全国安全週間及び準備期間にふさわしい行事の実施。
建設安全.comからの助言
各事業者は、『安全週間』について計画的に実施してください。特に7月1日からの安全週間は日々の目的を決めて実施してください。実施事項に書かれている8項目を7日間で行ってください。そして、実施後には総括を行ってください。どのように行いどうであったのか、ここでもPDCAをきっちり回すことが大切です(やりっぱなしにならないこと)